2004年12月12日

33 平石洋介

平石洋介
東北楽天ゴールデンイーグルス 33
外野手 25歳 左投左打 
175センチ 76キロ
新人


楽天の新人、平石選手。
いきなりプロとしての経験のない選手を紹介するのですが、
この選手を紹介しようと思ったのは、訳があります。

まず、
この選手のプロフィールなどを、公式ページで確認しましょう。

平石洋介「走・攻・守すべての面で状況に応じたプレー。それが自分らしさ」

で、平石選手を紹介しようと思った理由が、
次の試合の話なんです。

1997年(平成10年)、夏の甲子園高校野球での
横浜高校 対 PL学園の試合
野球というスポーツの面白さが詰ったものだった
んじゃないかなぁって思っています。
私は、生で見る事はできなかったのですが、
後日、この試合を特集した番組を繰り返し見て
この試合の「すごさ」に感じ入ったのですが・・・

その番組で、最も印象に残る選手の一人だったのが、
この平石選手。
(まぁそれは、番組自体が
 「怪物松坂擁する最強横浜にPLがいかに立ち向かったか」
 という作りになっていた事も大きいでしょうけど。)
PL学園のキャプテンだった彼は、
しかし、スタメンで出場しない、控え選手でした。
こう書くと、
実力がないけど人望があってベンチ入りした選手
のように思われるかもしれません。
しかし、そうではなく、
彼は当時のチームに不可欠の選手であり、
この試合でもキーマンとなった一人でした。

試合は序盤、PLが松坂投手を打ち込んで得点し、
試合の主導権を握ります。
怪物と呼ばれた好投手・松坂、調子も悪くない
のに、なぜこんなに打たれるのか?
横浜高校に動揺が広がります。

「球種がバレている・・・」

つまり、
松坂投手が次に、速球を投げるのか、変化球を投げるのか
それが、何らかの方法でPLの選手たちにわかっていて、
それで打たれてしまっている。
次に何を投げるか、が分かっていると、
それだけ打たれる確率が上がってしまいますので、
ピッチャーは、それが分からないように
細心の注意を払っているのです。
それなのに、何故?

それを見破っていたのが、三塁コーチャーボックスに居た
平石選手でした。
(三塁コーチャーとは、三塁近くのファールグラウンドに居て
 走者や打者に指示を送る役割です。
 三塁コーチャーボックスとは、そのための場所の事です。)
平石選手は、松坂投手の次に投げる球種を
「細心の注意を払っている」ピッチャーからではなく、
キャッチャーの構えから見破っていたのです。

その番組では、もう一つ
平石選手の特徴を物語るエピソードがあります。
延長戦になり、PLは初めて勝ち越されます。
この回、点を入れないと負けてしまう場面、
ツーアウトで2塁ランナーとして平石選手が立っていました。
ヒットが出て平石選手がホームインすると同点、
しかしアウトになると負け。
バッターにはプレッシャーのかかる場面です。
緊張しているバッターの様子を見た平石選手は
タイムを取って、靴ひもを結びなおします。
ここで間を取った事で、自分を取り戻したバッターは
見事、ヒットを打って同点とし、
さらに試合は続いたのでした。
(この場面のバッターが大西選手だったそうですね。)

このように、
平石選手は、非常に頭脳的なプレーのできる選手として
期待されています。
試合の流れをしっかりと見て、
チームの為に必要な「プレー」をする事ができる選手。
時にはチームの頭脳としても働くことができる選手。
こういう選手がレギュラーを取ると、
他の選手も生きてくる、と思います。
「チーム」としては、できたばかりで土台のない楽天イーグルス。
それだけに
平石選手のような「クレバー」な選手が活躍する事で、
より良いチームになるんじゃないかって思うんです。

また、
楽天は彼を「イケメン」として売り出そうという意図もあるようで。

平石洋介外野手 “大人”なイケメンルーキーは打撃でも“マスク”でも観衆を魅了する

イケメンで、クレバーで、キャプテンシーのある選手
と言えば、
ちょうどサッカーで言えば、
ガンバ大阪の宮本選手
(ワールドカップでフェイスガードをして「バットマン」と呼ばれた選手)
を思い浮かべて頂ければ良いのかもしれません。
宮本選手のように、平石選手も、
日本を代表する選手に成長して欲しいと思います。

(それに、
 仮に選手として大成しなくても、
 指導者としては見込めそうですよね。
 楽天は、彼を大事に育てて欲しいです。)



text by めたか
at most countable
posted by しけたろう at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | みんなの選手名鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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