選抜のニュースを見ていたら
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/news/20050308ddlk46050572000c.html
エースの野上投手が
体重が軽く、監督から「球が軽い」と言われ「食べまくった」
とコメントしてました。
また、今朝のめざましテレビで新庄選手は、飛ばないボールについて「重たくてイヤだ」と言っていました。
この「球が重い軽い」ってなんなんでしょう。
規格があるのだから、重量が違うとは思えませんし、体重増やすと重くなるってのも不思議な気がするのですが。
wind-beatさんからの解答。
一言で言うと「球質」の話ですね。球が飛びやすいか、飛びにくいかです。球の飛びやすさの要因としては、まぁいろいろあるわけですが、挙げられているのに関連する話としては
1)投げる人に依存する
2)球の材質に依存する
となるかと思います。
野上投手の件は1に、新庄選手の件は2に該当すると言えるのではないでしょうか。
2については、最近割と取り上げられている話なのでご存知かもしれませんが、材質等の違いにより、球の反発係数がかわるというやつですね。
1については、球種や球の回転等、複雑に絡みますが、体重絡みでざっくり書くと、体重が重いほうが球に伝わるパワーが多くなる可能性が高くなる、という感じでしょうか。投手はマウンドの傾斜を利用して投げますし。
しかしそこには、体重から生み出すパワーを球に伝える技術も存在するので、単純な話にはならないのですが…。
参考として以下を挙げます。
http://www.sportsclick.jp/baseball/01/index46.html
http://www2.plala.or.jp/kamkamkam/gimon/no20/ball4.htm
・・・ということです。
整理すると、
野上君の件は「体重はそれほど関係ないのでは・・?」
新庄選手の件は「飛ばなくなってるんだから、重く感じているのでは?」
・・ということだと思うのですが。
【関連する記事】
ここにコメントしていいのでしょうか。
たまたま、私も「球の重さ」について考えておりました。
よろしければご笑覧ください↓。
http://dragox.jpn.org/about/kiretonobi.html
逆に「球が軽い」イメージというと、最近でいえば阪神の能見投手です。能見投手はかなりの細身ですから、そういうふうに見えるんですかね。
とすると、やはり投げる人の体重に依存するのでしょうか。
でも、能見投手の球には「キレ」がある。
軽いとキレがあって、重いとキレがない?
なんとなくそんなイメージです。
けれども腕は《竹の棒》のようにしなるので、同じ速度で《棒》を振ったき、球に伝えられる回転数(=上向きスピン)が大きく、球速は《金属棒》を上回るでしょう。そこで、重い《金属棒》は軽くて良くしなる《竹の棒》よりも速く振らなければ(=強いパワーを伝えなければ)同じ球速になりません。他の条件を一定にすれば、このようにして実現した(同じ球速で)回転数の少ない球が「重い球」ですね。彼が重い球を実現できる可能性は高いと思います。(別の条件での話ですが、ジャイロボールは最も重い球ではないかと思います。)
江川投手(フォークが挟めなかったらしいので、おそらく指は短い?)が速球派なのに、ホームランをよく打たれていたイメージなので、「正しいのかな」と思ってました。
この説は如何でしょうか?
いろんな説があって面白いですね。
リンク先のサイトも面白かったです。
何より「重い」「軽い」を言うのは投げている本人ではなく、打った人だというのが目から鱗でした。
野上投手も「軽いと言われた」わけですし。
逆に言うと、他球団のスコアラーが「球が重そうだ」なんていうのは、疑ってかかったほうが良いのかもしれませんね。
物理学(といっても昔の高校生レベル)で
考えてみました
「重い」という言葉は、慣性(運動の状態の変化のさせ難さ)が大きい、すなわち慣性質量と呼ばれる物理量が大きいことを意味するので、
「バッターの思うようには打てないボール」のアナロジーとしては、的確です。
単純なモデル(ボールやバットの回転を完全無視)だと、「パワーの有る」(運動量あるいは運動エネルギーが大きい)のが「重い」ことになりますが、このモデルでは「球速はあるのに軽い」を説明できません。
しばらく考えた結果、「ボールをバットで打つ前後のボールの回転数の変化」が「重い・軽い」を決定するのだろう、という結論になりました。
同じ球質であっても、打ち方によって重い・軽いは変わるはずです。
「球の重さ」というのは、
大部分は「球の回転」に因るのだと思いますが、
もう1つ、あまり言われない要因として
「球の角度」ってのがあるのではないか、と思っているんです。
というのは、
割と「球が重い」と言われているピッチャーに、
背の高い投手が多いんです。
それはもちろん「パワー」という点もあるでしょうが、
もう1つ「上から投げ下ろす角度」が、
バッターにとって打ち返す際に上手く上がらない
というのがあるのではないかなって。
また、
「バックスピンの強いボール」って、
(変化球の項で説明した通り)
ボールの落ちが少ない、かなり水平に近い角度で来ますし、
逆に、回転が少ないと、その分「下向きの角度」で進んできます。
なので、
その「角度の分の打つ返しにくさ」というのもプラスされるように思うんです。