2004年12月01日

16 川村丈夫

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川村丈夫
横浜ベイスターズ 16
投手 33歳 右投右打
182センチ 80キロ
4勝8敗0S防3.07試58
<57勝53敗0S防3.82試211>


 名門(野球じゃなくて勉強で)・神奈川県立厚木高校から一般入試で立教大学入り。雑誌のインタビューで高校の野球部の思い出を聞かれ、「’部活’の思い出といえば...」と切り出した、およそスポーツマンらしからぬユニークなキャラクター。(プロに入るような選手は、「部活」なんて言葉使わないって。生活の全てだからね)


 ステップする左足をギリギリまで着地しない、これまたユニークなフォームから、美しい回転のストレートを小気味よいテンポで投げ込む。投げ終わった後、けり足を高く跳ね上げるので、「’白鳥の湖’投法」なんて言うファンもいるようだ。でも、もしマネしたいのなら、むしろこの絵の体勢のまま「ギリギリまで左足を着地しないで、ずおおおっ!と体を沈める」動作を練習するといいよ。そうすれば、投げ終わった後、自然に右足が跳ね上がります(いきなりやると足を痛めるので注意!)

 98年、プロ入り2年目で開幕投手を務め、完封勝利。チームの快進撃のきっかけとなる。後半は絶不調だったけれど、日本シリーズの第6戦、西武・西口投手との息詰まる投手戦、優勝の立役者となる。翌年17勝の大活躍....その後背筋痛(ガングリオン、とかいろいろ言われていたが、詳細は不明)などで徐々に成績を落とし、2002年はわずか3試合の登板、ついに無勝利。そして背中の手術....。2003年、5勝を挙げ復活のきざし。2004年はセットアッパー(抑え投手につなぐ、重要な中継ぎ)として58試合に登板。貴重な活躍をしてくれた。

 川村投手の最大の魅力は、ギュイーンと金属音がしそうな美しい回転で抜群の伸びを見せる絶品ストレート。

 川村投手は高校のころ監督の指導で「かまぼこ板投げ」の練習をしたそうだ。どういうことかというと、かまぼこ板はうまく投げるときれいに上向きの回転がかかってまっすぐ投げられるのだ。が、ちょっとでも指のかかりのバランスが悪いと、カーブしたりシュートしたりしてまっすぐ飛ばない。この練習で、バランスよくきれいに上向き回転をボールに与える訓練をしたらしい。その成果なんだろうけど、いいときの川村投手のストレートは非常に美しい回転で抜群の伸びを見せる。その反面「当ると飛ぶ」、つまりホームランも打たれやすいのだけれど。

 そしてもう一つの魅力が、表情の豊かさ。

 ホームランを打たれて、ニヤっと笑いながら、「ヤッベー、真ん中にいっちゃったー」なんて言っていそうな様子が手にとるようにわかる....なんていうと、野球の指導者や監督からは、ものすごく怒られそうなパターンだけど、それも見ているこちらとしては魅力的なのだからしょうがない。

 表情が豊か。つまり「正直」。「無防備」と言ってもいいかもしれない。

 よく、「勝負の世界は非情。’正直’、’いいヤツ’では勤まらない。’いやなヤツ’、’腹黒いヤツ’、’こすっからいヤツ’、でちょうどいい」などという人がいる。問題は、「勝負の世界では」という部分。勝負の世界に限らず、日常生活やニュースで漏れ聞く現実世界、いたるところで’いやなヤツ’、’腹黒いヤツ’、’こすっからいヤツ’、が目先の利益を求めて右往左往している光景を、僕らは見ている。そんな人たちをのさばらせていてはいけない。ましてや、「非日常」の「夢」を売るプロ野球。実力さえあるなら、より’正直’で’いいヤツ’が得をする方が、社会的に好ましいに決まっている。

 この愛すべき正直者が、今年も活躍しますように!

text by Honeywar
Honeywarの野球日記
posted by しけたろう at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | みんなの選手名鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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